コラム  ・ピラカンサスと尉鶲(ジョウビタキ)   
 
ピラカンサスと尉鶲(ジョウビタキ)
自宅の菜園脇に植わっているピラカンサスの実がだいぶん色づいています。つぎの句は、きょう(2022年10月19日)の俳句会に投句した句です。ピラカンサスが熟れ始める頃に今年もジョウビタキが渡って来て欲しいと願って詠んだ句です。

   小鳥来るピラカンサスの熟るる町 渡

午後4時に俳句会が終わって帰宅していると、午後5時頃、連れ合いが「鳥が帰ってきている」といいます。庭に出てみると、引き込み電線で、チィー、千ィーと鳴いています。昨年と同じく雄のジョウビタキです。声を掛けると鳴くのを止めました。

しばらく電線にいて写真も撮らしてくれました。帰ってきた挨拶にきたのだと思います。これから3月中旬まで、ジョウビタキのいる日常になります。

ピラカンサスはヨーロッパ南部、アジア西部が原産のバラ科の常緑低木です。ピラカンサスという名は、ギリシャ語のpyr(炎)とakantha(棘)に由来し、トゲのある枝に真っ赤な実をたくさんつけることを意味しています。

晩秋の頃からたくさんの実をつけて熟れているのに、ジョウビタキなどが実を食べ始めるのは、冬が深まった1月末から2月初めの頃からです。というのはピラカンサスの実には初めは毒性があって、小鳥たちは毒がなくなる頃を見計らって食べ始めるのです。

きょう渡ってきたと思われる、昨年と同じく雄のジョウビタキ
自宅の菜園脇に植わっているピラカンサス
ピラカンサスという名は、真っ赤な実をつける棘の枝という意味があります。
写真はいずれも2022年10月19日、鹿児島県さつま町の自宅で撮影。
  

  2022.10.19
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