コラム  ・金盞香 (きんせんかさく)   
 
金盞香 (きんせんかさく)
古代中国で考案された季節を表す方式のひとつに『七十二候』(しちじゅうにこう)があります。1年を24等分した『二十四節気』をさらに3等分した期間のことをいいます。

今頃の七十二候を調べてみると、11月12日から16日頃が『地始凍』 (ちはじめてこおる)です。寒さで大地が凍り始める頃ということです。この頃になると、夜は一段と冷え込みがきびしくなり、冬の到来が肌で実感される時期になります。

北国では、朝は霜が降り、場所によっては霜柱が見られるようになるでしょう。続く七十二候は、11月17日から21日頃が『金盞香』(きんせんかさく)です。ここでいう『きんせんか』は、春に咲くキク科の金盞花(きんせんか)ではありません。

ヒガンバナ科の一つである『水仙』(スイセン)のことです。金盞の『盞』の字は、小さな盃(さかずき)を意味する漢字ですから、金盞は本来は『黄金の盃』を意味します。すなわち、6枚の花びらの真ん中に黄色い冠のような副花冠をもつ水仙の花を『黄金の盃』に見立てているわけです。

水仙の原産地は、地中海沿岸や北アフリカやスペイン、ポルトガルで、約40種類の原種が知られおり、園芸品種になると1万数千品種〜数万品種もあるといわれます。日本には中国を経由して室町時代にもたらされたようです。

水仙には、主に冬咲きと春咲きがあり、冬咲きは11月中旬から咲き始めます。品種によっては強い香りを発します。日本の群生地として、越前海岸(福井県越前町)や爪木崎(静岡県下田市)、淡路島などが知られています。

    水仙の星に連なる日本海  ワシモ

水仙(すいせん)

  2022.11.16
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