椿は、英語で『カメリア(Camellia)』、学名を『カメリア・ジャポニカ(Camellia
japonica)』といい、学名が示すように、日本原産の植物です。椿というと、作家の高橋治さんがレポーターをつとめ、ポルトガルやイタリアの椿にまつわる地域を紹介したNHKのテレビ番組『世界・わが心の旅〜ヨーロッパ・椿の宴にさそわれて』を思い出します。江戸時代、日本は世界最先端のガーデニング国でした。珍しい植物を求めてヨーロッパから多くのプラントハンターが訪れ、ドイツの宣教師であったゲオルグ・ジョセフ・カメル(G.J.
Kamel、ラテン語名 Camellus)は、当時、爆発的な人気だった椿をヨーロッパに持ち帰りました。学名は、彼の名前にちなんでいます。ポルトガルのポルトには、樹齢300年の古木が「江戸の生き証人」として存在し、ドイツ・ドレスデンのピルニッツ宮殿には、たった一本の江戸椿のために巨大な移動式温室が設けられて大事にされているそうです。椿は、品種改良しやすい性質らしく、いろいろな花形や花色、花柄があって2000以上の品種があるようです。大分県別府市にお住まいの田上さんのHP『楽しい水耕栽培』(http://www.d-b.ne.jp/k-tanoue/)の「Topics・椿 色々」のページから写真をお借りして、一重咲きの白と赤の椿を幻想的に描いてみました。 ちなみに花言葉は、白が「理想の恋・完全な愛らしさ」、赤が「謙譲の美徳、気取らぬ魅力」などとあります。(2005年02月) |